この記事を書いたきっかけ(体験談)

この記事は、私が実際に求人広告会社の営業を受けてみての体験談をもとに書きました。

私は地方の中小企業の方々に、インターネット広告で商品・サービスの販売を支援している会社の社長です。
和歌山県で活動をしています。

最近、たくさんの中小企業の社長様(お客様)から

  • 何度も求人募集をしても全然人が集まらない‥
  • 応募が来てもミスマッチが多く採用コストが無駄になる‥
  • 人手不足により、従業員の負担が増加している
  • 従業員の高齢化が進んでいる
  • 応募者の質が悪く、やる気のあるスタッフの足を引っ張っってしまう‥

このような相談がとても多くなりました。

しかし、疑問に思ったことが、どの社長様も「求人広告」を使っていることでした。

「求人広告を使ってるのになぜ、求人応募が来ないのか?」

この点が純粋に聞になり、私はインターネット広告の専門家として、考えてみたいと思いました。

その当時は、私も求人広告を出そうか検討していたこともあったので、

実際に求人広告会社の営業の話を聞いてみて、

  • 求人広告会社はどんな仕組みなのか?
  • サービスの内容・質はどうか?
  • なぜ、多くの社長が応募がこないと嘆くのか?
  • 集まってもなぜ早期離職が多いのか?

これらを聞いてみて、自分も納得できるようであれば実際にサービスを活用してみたいと思ったのです。

しかし、話をを聞けば聞くほど、サービスの内容に「不安」を感じてしまい、最終的に求人広告サービスは活用しませんでした。

一方で、自分達の専門分野であるインターネット広告を使って求人を行った結果、予想以上の効果が出てしまったのです。

この記事では、私が感じた「不安」だけでなく、私たちが行った施策も詳しくご紹介させていただきます。

専門的な内容を、だれでも分かりやすく書きましたので、文字数が長文(16000文字以上)となっています。

皆様の求人活動の参考になれば幸いです。

この記事を書いた人
合同会社BALANCE OFFICE
代表社員:吉田崇弘

・和歌山県産業振興財団登録専門家

・和歌山県IT企業登録認定

中小企業の商品販売・サービス、会社紹介の文章を中心に9年間作成。

合計、400近くの商品・サービス実際にセールス文章を作成、インターネット広告に携わってきました。

◯Amazonトップセラー ◯楽天商品売上10倍 ◯店舗売上125%アップ ◯商品キャッチコピー変更後、120のメディアで紹介

など、文章や写真、デザインを変えるだけで多くの成果が出ることを体験し続けています。

実際に、求人広告会社6社の営業を受けサービス内容を聞いてみた

私が、サービス内容を聞いてみた会社は

  • 有名所の大手求人広告会社
  • インディードなどの代理店
  • 地方の求人広告会社

など、テレビCMやインターネット広告でよく見かける一般的な求人広告会社です。

私が営業の方に聞いた内容は以下の通りです。

①求人掲載文章の質・写真の掲載枚数
②集まらなかった場合の改善方法
③担当者の方の専門性
④求職者を集める集客方法
⑤広告が出される場所

求人広告の営業を聞いて感じた「7つの不安」
【不安①】
求人文章作成の期間が「1〜2週間」。これは短かすぎるのではないか?

まず、私が不安に感じたことは「求人文章の作成期間が短すぎること」でした。

どの求人広告会社の営業も、

営業

1〜2週間ほどで文章が完成し、広告を出せます!

と当たり前のように話すのですが、私は

ちょっと待てよ? 1〜2週間? そんなに短期間で『求職者が応募したい』と思える文章をどうやって作るんだろう?

と、不安に感じたのです。

なぜなら、広告を専門にしている私たちは、「文章の質」をとても大事にしているからです。

一番時間をかける部分です。

文章の内容次第で、広告の成果は変わることを多数経験しています。

そのため、私たちは広告で良い成果を出すために、以下の工程を必ず行います。

■成果を出すために必要な工程(文章作成)

現場取材・インタビュー

実際に会社に行き、商品やサービスを見て「セールスポイント」を探す作業です。
これは非常に重要にしています。

私たち第3者が、客観的に見て

  • 「これは売れる!」
  • 「この商品はこんなところが素晴らしい!」

そのように私たちが感じることができなければ魅力的な文章は作れないからです。


②ターゲットの需要(ニーズ)のリサーチ

インターネットで検索している人が、

  • 「これは売れる!」・どんな情報を探しているのか?
  • どんなことで困っているのか?
  • どんな物が欲しいのか?

などの需要(ニーズ)を把握する作業です。
需要(ニーズ)がないものは、そもそも広告を出しても成果は出ないため、事前にリサーチすることは重要です。


③伝わる文章のストーリー案を作成

読み手が求める情報と、こちらが伝えたい情報を分かりやすく伝えるためにストーリーを作成します。

少しでも読み手が、

  • 難しい
  • 読みにくい
  • 内容がわからない

こんな印象を読み手が感じてしまったら広告を出していても無駄になります。
伝わりやすいストーリーを作成することがとても重要です。


④本番の文章を作成

最終的に読み手が、

  • 読みやすいと感じる文章のリズム感
  • 魅力的に感じる表現
  • 具体的にイメージできる

ようになるまで、文章に工夫をこらします。

文章作りだけで、これだけの作業を私たちは行っています。
なぜなら、文章が成果に影響するからです。

みなさんも、商品を手にとった時に、

「この商品、なんかよく分からないな‥。」

そう思った場合、別の商品を探し始めませんか?

それは「求人広告も同じではないか?」と思ったからです。

求職者は「自分に合った会社・仕事の情報」を探しています。

「この会社や仕事、どんな内容か分からないな‥」

そう思った求職者は

・自分の会社に応募しようと思うのだろうか?
・別の会社を探し始めるのではないか?

仮に、「よく分からないけど、給与や待遇は自分に合ってる」と応募した人でも、

・実際に思っていた仕事と違う

と思われてしまった場合は、早期離職の原因になってしまうのではないか?

このような不安がありました。

正直なお話をすると、私の会社はまだ成長途中なので、労働環境が整備できておらず

・営業のノルマがきつい
・お客様の要望次第では、残業が出ることもある

などの予想外のストレスが必ず発生します。

その場合、普通の求人広告のように「本当のことを伝えず、期待させる文章だけの内容」を見て応募してしまった人は、辞めてしまうきっかけにはならないか?

その点が心配だったのです。

また、数十万円かけて、求職者が「ここに応募したい!」と思えない、薄っぺらな文章や広告が完成しても私は嬉しくないとも思いました。

したがって、

・1週間程度で文章が作成できる
・取材、インタビューもなしで文章を作成する

このような求人広告会社のスタンスに大きな不安を感じたのです。


【不安②】
文章・写真の量が少ない。似たようなフォーマットしかない。

どの求人広告のフォーマットにも、文章・写真の量に制限があります。

・掲載文章が一番多いサービスでは1800文字の文章制限
(1800文字の場合は数十万〜100万円ほど必要)(1800文字の場合は数十万〜100万円ほど必要)

しかし、文章の制限があることは、伝える内容に制限が出てきてしまいます。

私は、未経験の方の応募が欲しいと考えていましたので、出来るだけ丁寧に

  • 実際の仕事内容
  • 職場の雰囲気
  • 人間関係の様子(社内だけでなく、お客様との関係も)

このような情報をできるだけ詳細に伝えたいと考えていました。

しかし、相手がイメージできるように説明するためには1800文字でも足りないと感じたのです。

私の経験上では、最低でも6000文字は必要ではないかと考えていました。

さらに、どの求人広告もフォーマットが決まっています。

つまり、どの会社も同じような見た目になってしまうのです。

それでは、他社との差別化はうまくできません。

求職者に自社のことをよく知ってもらうためには、

・文章は6000文字以上使いたい
・画像や動画をたくさん使って、会社のリアルな様子・雰囲気を見せたい
・会社の雰囲気に合わせたデザインにして、他社よりもよく見せる工夫したい

こんな希望がありました。

しかし、求人広告会社のサービスのように

・文章量に制限がある
・決まったフォーマットしかない

ということは、

  • 求職者が「応募したい」と思う文章が作り込めない
  • 他社よりも魅力的な見た目が作れない

こんなことから、広告費に見合った応募数が取れないのではないかと不安になりました。


【不安③】
改善する期間が短く・分析機能が少なすぎる

私もお金をかけて求人広告を出す以上は、成果が欲しいと思っていました。

しかし、広告なので、時には成果が出ないこともあると十分理解しています。

でも、成果が出なくてもどんな改善をした方がいいかは知りたいと思っていました。

そのため、私は

もし集まらなかった場合は、どんな改善をしていただけるのですか?

と聞かせていただきました。以下が実際の会話内容です。

時期やタイミングなどによって、応募が集まらない時もあるとは思います。
しかし、その時は『何が原因なのか』をこちらも把握したいので、広告期間中はどんな分析を行うのか教えていただけますか?

営業

広告掲載期間中(4週間)は、御社の募集ページが見られた回数と、応募された件数を見て、何が悪かったのかを分析します

ちょっと待ってください!
・御社の募集ページが見られた回数
・応募された件数
この2つだけなんですか?

営業

はいそうです!

・・・・・・・・・?

この会話に疑問を持たない方もいるとは思いますが、、

実は、この内容は、私たちインターネット広告業界からすると「ありえない回答」なのです。

なぜかというと、インターネット広告業界では、

  • 募集ページが見られた回数
  • 応募された件数

この2つしかないデータでは改善案など出すことができないからです。

私たちは、改善するために、少なくとも以下のような要素を毎日記録を取っています。
全ては成果を上げるためです。

以下は、私たちインターネット広告会社が成果を出すために毎日記録する内容です。

記録項目内容
インプレッション数何回広告ページが表示されたか
クリック数何回広告ページが読まれたか
クリック率広告ページに興味を持った人の割合
ページ読了率ページはどこまで読まれたのか?
読まれていない場合はページの内容を改善する。
ページ離脱ポイントどの部分で興味が失われたのか?
アクセス時間・地域・属性どの時間に、どこの地域の、どんな属性(年齢・性別)の人がページを見たのか?
流入キーワードどんな検索キーワードでアクセスされているのか?
流入経路Google検索からのアクセスか?SNSなどのアクセスか?などのアクセス元の把握

このように、

「どんな人が、どんな興味がきっかけでアクセスし、どこまで興味をもったのか」

これらの複数のデータがないと、改善することができないものです。

また、私たちは、実際にアクセスした人の行動を動画で記録しています。

このようなデータを活かし、定期的な改善を行います。

したがって、

  • 募集ページが見られた回数
  • 応募された件数

この2つしかないデータと、数週間以内の広告期間(短期間)

では、到底改善することはできないと不安に感じました。


【不安④】
分析する人が営業担当。プロではない。

営業の方に、求人広告開始後のサービス体制を聞いたところ、

  • 制作担当:掲載文章や画像の担当
  • 窓口(営業):データを見て改善の提案をするのは営業

と教えていただきました。

これも私の不安材料になりました。

何度も申し上げますが、私たちはインターネット広告専門の会社です。

広告の改善は専門性が高い分野です。

専門の人間が毎日改善するために努力をしています。

営業担当が片手間でできる仕事ではないのです。

しかも、求人広告会社の営業はノルマが厳しいため、1日に何本もテレアポなどの営業をしています。(元に営業を断っても、何度も同じ営業から電話がきます)

このように、日々営業に忙しい営業マンが、

  • 募集ページが見られた回数
  • 応募された件数

これだけの結果を見て、成果に繋がるとは思えませんでした。

これらの状況を考えると、「本当に改善できるサポート体制ではないのでは?」と不安に思ったのです。


【不安⑤】
集客方法の説明がヤバかった

「ヤバかった」と表現しましたが、これはインターネット広告に無知な人を騙しているようなセールスをしていると感じたからです。

そのため、インターネットに詳しくない方にとっては「落とし穴」になるため、本当に知っていただきたい内容だと思いました。

ある求人広告会社では、

営業

うちのこのプランを購入すれば最大20媒体のSNSに広告を出し集客をします!
たくさん御社の求人広告が見られるようになりますよ!

と、アピールをしていました。

私は最初、SNSで自社の求人広告をアピールしてくれるんだったら魅力的だなと感じました。

私は魅力的だなと思ったのはこのような形です。

しかし、よくよく話を聞いてみると、実際は違いました。

実際はこのような集客の仕方だったのです。

私も何度も確認しましたが、これは、求人を出している会社のページに直接求職者を集客するのではなく、

これでは、お客様がお金を払って、求人広告媒体がSNSに広告を出しているだけです。

求人を出している会社が直接的なメリットはありません。

以下が実際の会話内容です。

私の会社の求人広告を20以上のSNSから直接集客をしてくれるのですか?

営業

違います。◯◯(求人媒体名)が20以上のSNSに露出され、たくさんの求職者にアクセスしていただくためのものです!

以下は実際の画像です。

Instagramでクリックしても、求人広告会社のページにアクセスするだけです。

私の会社の求人ページを20以上のSNSに広告をかけていただけるのなら問題はありませんが、これでは求人媒体の認知を上げるための広告です。

これでは、直接的な成果にはつながりません。

お客様から預かったお金を、直接的な成果のための広告に使っていないからです。

そのため、インターネット広告に詳しくない方には特に知っていただきたい情報です。


【不安⑥】
広告枠を買っても上位掲載されない場合がある

どの求人広告も、複数のプランがありそれぞれ価格が違います。

私は、このプランの違いが、

  • 掲載文章や写真の枚数
  • 掲載文章や写真の枚数

の違いだけだと思っていました。

実は、掲載順位にも影響していたのです。

その違いは

この違いは結果に大きな差が生じます。

  • 1ページ目は必然的にアクセスが多くなる=多くの求職者が見る
  • 1ページ目以降はアクセスが少なくなる=1ページ目ほど見られない

つまり、高い広告枠を買った企業にアクセス数が集中し、3ページ目の企業はアクセス数が少なくなります。

つまり、安い広告枠ほど成果が出ない仕組みだと分かったのです。